IBM Zメインフレームを利用しているユーザーは、レポートやSYSOUT およびJESログなどを、3270インターフェースやグリーンスクリーンインターフェースからアクセスしていました。しかし、多くのユーザーやアプリケーションは、従来のグリーンスクリーンからではなく、もっと別の最新のインターフェースを利用して、新たに従来とは異なる方法で、いつでも好きな時に、自由にIBM Zデータにアクセスする必要があります。
IBM Zアウトプット・モダナイゼーションは、多様なエンドユーザーコミュニティのユーザーエクスペリエンスを充実させるために必要であり、管理者はIBM ZレポートとSYSOUTを任意のデバイスやアプリケーションから普遍的にアクセス可能になるように環境を整える必要があります。
アウトプット管理のモダナイゼーションの課題に答える
この課題に対応するために、アウトプット管理のモダナイゼーションを可能にする4つの異なるアクセス方法で、グリーンスクリーン・エミュレータを使用せずにIBM ZレポートやSYSOUTにアクセスできます。
- ユニバーサルアクセス:ウェブインターフェース(ブラウザー)を使用
- 統合開発環境:Eclipseベースの統合開発(IDE)プラグインとツールを使用
- エンタープライズ・アプリケーションアクセス:REST APIを使用して、IBM Zアウトプットとレポートデータをエンタープライズアプリケーションに統合
- 非メインフレームプラットフォームアクセス:アーカイブされたIBM Zレポートとアウトプットを、アーカイブアクセス用に外部サーバーに移動
これらがIBM Zのアウトプットとレポートへのアクセスをモダナイズすることで、どのように役立つのか、それぞれのアクセス方法を確認してみましょう。
ユニバーサルアクセス
ウェブユーザーインターフェースを使用すると、ユーザーはウェブブラウザーを介してメインフレームデータベースにデータを要求し送信できます。ユーザーは応答性の高いウェブUIを使用してIBMZ レポートの表示や操作ができるため、グリーンスクリーン・アクセスの必要がなくなります。
SEA社のTRMS Report Management およびSAVRS Output Management ソリューションは機能が豊富で使い易く、レポートの検索、フィルタリング、スクロール、HTMLビューとPDFビューの切替などの、GUI機能を提供します。IBM Z レポートはExcel、マイクロソフトWord、Adobe PDF またはHTMLやテキスト形式でユーザーのワークステーションにダウンロードできます。
統合開発環境
BMC Compuware Topaz、IBM IDz、またはその他のEclipseベースの統合開発環境(IDE)を使用する開発者は、グリーンスクリーンの外からIBM Zレポートデータにアクセスできます。
SEA社のアウトプットおよびレポート管理プラグインは、IDEデスクトップ環境からIBM Zレポート、SYSOUT およびJESログへのシームレスなアクセスを提供します。
又、IDEプラグインを使用すると、開発者は独自のツールを使用してIBM Zレポートとアウトプットを取得、表示、フィルター処理できるため、開発者がIBM Zデータにアクセスできるようになります。
エンタープライズアプリケーション
IBM Zのアウトプットとレポートへのアクセスは、REST アーキテクチャーに準拠したステートレスRESTful APIを使用してエンタープライズアプリケーションに拡張することもできます。SAVRS やTRMS などの製品に含まれるRESTful APIにより、開発者はIBM Zのアウトプットおよびレポートデータを、Windows、Linux、モバイル、ウェブおよびIOT デバイスなどの非IBM Zシステムで実行されている他のアプリケーション、スクリプト、またはプログラムに統合できます。
非メインフレームプラットフォームアクセス
TRMSビューやSAVRSビューなどのソリューションを使用して、アーカイブされたIBM Zレポート、SYSOUT、およびJES ログを、クラウドまたは分散プラットフォームで実行されているWindows またはLinux サーバーに移行できます。
IBM Zから移動すると、アーカイブされたレポート、ログおよびその他のアウトプットは、IBM Zホストで使用可能だったのと同じウェブインターフェースを使用してアクセスできます。プラットフォームから移行することで、既存のIBM Zスペースと容量を解放することもできます。
IBM Zからアプリケーションを移行している状況では、アーカイブされたIBM Zレポート、ログ、およびJES アウトプットも、Windows またはLinux サーバーで必要なだけ保持できるため、保持要件への準拠が保証されるだけでなく、IBM Zが廃止された後でも引き続き使用することができます。